心療内科に通院している女の子。
彼女は周りに恵まれているようで、でも独りよがりで、どこか人間として大事な部分が欠落している。対人関係を築くとなるとまず線を引く。ここからは簡単に踏み込まれたくない領域、と自分のテリトリーを必死に守る。 中学生から病院のお世話には何度かなっていたが、一過性のものだろうと自己完結させ、行きたくないというなんとも陳腐な理由で通院をやめた。

きっとどこかで助けが欲しかった。救いの手を差し伸べてくれる人が現れると信じて。その人は、簡単に彼女の感情を掻き乱して、弄んで、最悪だった。こんな人なんて大嫌いと思う反面、これだけ感情を揺さぶられるバカな自分に呆れた。 部活が辛くて、その人に振り向いて欲しくて、とどう交錯したかわからないけれど、まず始めに辿り着いた先はリストカットだった。
痛くないのと聞かれる。腕を切っているときは感情が死んでいるので痛覚はあまり感じない。どんどん噂になっていった。長袖登校が増えた。体育の時や部活してるときのみんなの視線が痛かった。

中学生のとき、エスタロンモカを学校でodしてました
死んでもよかったんです。